山縣太一
どんどん言葉にボディ感が出てきて
ムチムチしててたまんないですね

2001年の『団地の心への旅』以降、チェルフィッチュの全作品に出演する山縣太一。
「チェルフィッチュを始めて10年目なんですけど、また1からやり直そうという感じなんですよ。
ポップなものとかハードコアなものっていうのをあまり分けずに、軽めな部分もあり、重ためな部分もあり、というバランスでしっかりやっていきたいです」。
チェルフィッチュに参加する以前、自身の家族と立ち上げた劇団山縣家で裏方を担当し、最初に演劇の楽しさに触れたという山縣。やがて、ダンサーの手塚夏子のワークショップや映像作品の制作などにも参加した経験を持つ彼は、演劇における身体表現に対してもどん欲に追求する。「個人的にいうと、岡田さんは演出家として、劇作家として、世界で一番だと思っていて。最初に出たときは、映画っぽい台本を書く人だなと思ったんですけど、最近は、“伝わる”“伝える”みたいなのがより強くなってきて、どんどん言葉にボディ感が出てきていると思います。ムチムチしてるっていうか、それがたまんないですね。そういうのに自分が少しでも、舞台上でそういうのが表現できたり、台詞を言うだけじゃなくて、物語の幅を広げられたらいいなと思いますね。台詞に助けてもらわずに、自分とその作品との関わり方で作品を広げていく、っていう形で貢献したいです」。明るい表情で笑わせるような言葉を放つかと思えば、前作の『わたしたちは無傷な別人である』のように人間のダークな部分そのものを体現。その表現の振れ幅の広さと、核である“らしさ”との絶妙なバランスを保ち続ける山縣が、『ゾウガメのソニックライフ』で見せる新たな表情に注目したい。